-エピローグ-
その昔、火の国と水の国は一つだった。
第1章 はじまり
2007'With you リュ・シウォン コンサートのファイナルの当日。よこまは、みことを待っていた。 同時刻、ドラ子も此処、埼玉に向かっていた。
6月も後少しで終わるこの梅雨時期に、珍しくない雷が辺りを襲った。
リュ・シウォンを一目見ようと集まったファンの歩道にも、激しい雨が容赦なく吹き付ける。
数メートル先の歩道から数人のスタッフが大声で、何か 言いながらこちらへやって来た。
その声がようやく近付いてくるが、雷と雨の音で書き消される。 「大丈夫かな?ドラちゃん…」
よけまの勘は的中した。