私はその後の事は上の空だった。休み時間になると私は急いで霧一君に話しかけた。
「ねぇ霧一君」
「なんだ?」
「君、昨日沼地にいなかった?」
すると鋭い目で睨みなざら
「いねぇ」
っと即答した。私はそれっきり話しかけられなかった。
放課後
「あっ数学のワークがない。」
私は鞄をひっくり返していた。
「ない!ない!な−い!!嘘、宿題あるのに」
数学の三上先生は宿題忘れにうるさいのだ。今は8時だ。まだ間に合う・・・かも知れない。私は自転車に飛び乗り必死に駅に行った。
9時の学校前
職員達も帰り真っ暗になった学校の前に少年、霧一龍神は佇んでいた。
「この感じ、無階級のキメラだな。こんなのに手間取っているのか。」
そう言って少年は重々しい扉を開け中に入った。