このままで… Vol.4

Reira  2007-12-08投稿
閲覧数[104] 良い投票[0] 悪い投票[0]

目が合った…。
顔は…平静を保ちつつ心拍数は上がっていた。


「あ!俺、こいつでいーや。こいつ隣に居ると便利だし。」(笑)


あたしを指差して《ジョゥ》=南城隆人 は、そう言った。
ナンジョウ タカヒト それが、そいつの名前だった。


「文句ねーよな?」

「別にいーけど。」


本当は、飛び上がりたい位嬉しいのに、わざとぶっきらぼうにそう言った。


「本当は又、俺様の隣でめちゃめちゃ嬉しいだろ!?素直に喜んでいーんだぞ!」(笑)

あたしの心の中を見透かした様な冗談を言う。

「バーカ。」


そんな会話を聞いていた宏美が

「え〜っ!じゃあ、あたしも〜。あたしも一緒がいい〜。」

すぐに言葉を続けた。


あたしは、彼女が座っている方を見る事が出来なかった。

嬉しい反面、梨沙ちゃんに対して、申し訳ない気持ちと罪悪感を感じていた。



この頃の《ジョゥ》は、その当時のあたしより背が低い位だった。

ちっさいくせに、存在感と態度のでかいヤツ。
俺様中心的な、くそ生意気な、でも憎めないヤツ。


今度の席は窓側の後ろの方。
その席は卒業まで変わらなかった。
ずっと《ジョゥ》の隣だった。

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 Reira 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ