4人は駐車場に到着し、四輪駆動のジープへと乗り込んだ。
皆が座席に着き、いざ出発しようとした瞬間。
「っ……アハハハ……」
ジュリアがまるで爆竹の様に笑い弾けた。
当然ジュリアの突然の爆笑に他の三人は意味が判らず困惑する。
「ジュリアさん… いきなり笑い出してどうしたんですか？」
龍華が尋ねるとジュリアは
「悪い悪い…ちょっと思い出し笑いしちゃって…
おいオロマ…
ぶっちゃけ変わり過ぎだぞお前…
首筋の傷跡見なけりゃ完全に同姓同名の別人だぞ…」
そう言うと腹を抱えて更に笑い出して。
「お二人は…知り合い？」
力也がそう尋ねるとオロマは
「知りませんよこんな奴。」
と言ってそっぽを向いたが、あまりにもわざとらしいので図星の様だ。
「ジュリアさん…オロマさんとは一体どの様な関係なんですか？」
「どの様な関係？ 決まってるだろ！？
主人とパシリの関係だよ。」
龍華と力也はジュリアとオロマの顔を交互に見た。
「お二人は中学か高校の同級生なんですか？」
と力也が尋ねた。
「うん。中学の時の同級生なの。」
更に龍華が
「ジュリアさんが主人っていうかスケバンキャラなのは判る様な気がするけど…オロマさんはどう見てもパシリには見えませんよ？」
二人の目の前にいるのはセミロングの黒髪で落ち着いた雰囲気の美人。 実際は姉御肌でドＳだが…
それに対してオロマはがっちりした体格で彫りが深く、お洒落に髭を生やしていて、まるでハリウット俳優の様なダンディーな風格でどう見てもパシリとかやられキャラの様な印象は受けない。
「私が教えてやるよ…こいつの中学時代を…」
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