漆黒の翼 36

龍角  2007-12-08投稿
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骨と皮しかないひょろひょろな体格で、病弱。

更にひ弱で運動神経0。


純粋なアイラ人なのに彫りが浅く団子鼻で一重のまぶた。


中学時代のオロマはあらゆる負の要素が合わさった様な少年な訳で、そんな特徴があればイジメられるのは当然だった。






しかし彼の通う中学にはとてつもない権力者がいた。





本土から移住して来た人間でしかも女子だと言うのに、極真空手の達人で喧嘩では負け無し、容姿端麗、しかも成績優秀…

彼女は完璧なスケバンだった。


しかも正義感がやたら強い(姉御肌とも言える)というおまけまで付いて。


そして二人は家が隣り同士で幼稚園から中学まで全て同じクラスだった。


そして姉御肌でスケバンでもあるジュリアが幼馴染みであるオロマへのイジメを許す訳が無かった。






しかし






オロマは受動的な性格で、ジュリアは積極的過ぎる性格。






なので何時もオロマはジュリアに振り回される様な形となって行き。


そして主人とパシリという関係になってしまった。


ジュリア曰く決してイジメっ子とイジメられっ子という関係では無いらしい。


「なるほどー二人にはそんな過去が会ったんですねー。
意外だなぁー」

龍華は二人の意外過ぎる過去に驚きながらも内心納得していた。


「でもそんなオロマさんが何で今はこんなイケ面さんに?」


力也の質問にオロマは軽く舌打ちして力也を睨み付けたが、間にジュリアが割って入り、説明を始めた。

「アイラ人全体に見られる傾向なんだけど…
子供の時ブスだった人は大人になると超イケ面、超美人になる事が多いのよ。
まぁ普通の人でもかなりレベルは高いけどね。
でもまぁこいつはあまりにも変わり過ぎだと思うわ。」


そんな話で盛り上がるジープは、例年より早く雪景色になった北の大地を西へと進んでいた。



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