そんな私に先生は、
『サチコちゃんは、毎日幼稚園休まずに来て偉いね〜。先生、大好きだよ!』
って言ってくれる。
その瞬間は、私にとってなくてはならない時間となった。
ある日、大好きな幼稚園で鬼ゴッコをしている時、私は同級生の男の子に突き飛ばされた。
オデコをブツケテ、血が吹き出して…
私は恐怖と痛いのとで、泣きながらその子を突き飛ばしかえした。
その瞬間を先生に見られて、先生は即座にその男の子に駆け寄った。
『どうして?私は?
先生…私も痛いよ〜』
心の中で先生に訴えたが先生は、泣いてる男の子を心配そうに抱いていた。
男の子の怪我はたいしたことなく、シリモチをついただけ。
それでも、私は
『喧嘩したらだめよ』
と先生に怒られた。
(ちなみに私はオデコに小さな石が刺さって…
今でも、ぺコッと凹んでます。)
男の子に駆け付けた時の心配そうに走る先生。
先生は私の味方?っていうか、幼稚園では、私の事が1番好きだと思っていたのに…なんとなく裏切られた感じで。
子供とは極端で、先生に怒られた事によって、先生は私の事が《大嫌い》なんだと思い込んだ。
怪我をしたという事もあり、母が幼稚園に呼び出され、私は母の自転車の後ろに乗って病院に行く事になりました。
病院に行く途中…。
先生に裏切られたと思い込んでしまった私は、…。
あの優しい先生に怒られた事によって心に傷を負った私は、母にも怒られる気がして…、
そして何より母の自転車のスピードは尋常じゃなかった。