「ひろみ、離婚届を嫁さんにわたしました。だからって、ひろみが、それを重く受けとめなくていいし、俺と結婚っていう道を決めなければならないわけじゃないんだよ」
「はい」
なんか、彼女の様子がへんだ。その時は、それくらいにしか思わなかった。
「来週末はデートできるかな?」
「下の子供が風邪で。ごめんね」
「大丈夫?病院とかは?俺、足につかえよ」
「大丈夫だから」
1ヶ月の間、下の子供から上の子供まで風邪がうつったとかで、彼女に一度も逢えないまま過ぎた。
「久しぶりだね」
「だね」
と気のない返事。
僕は、久しぶりに逢った彼女に、欲情してしまい、ホテルへ。試したかったんだろう。彼女は、僕に感じてくれた。こんなに感じてくれるならと、彼女は僕のことを、思ってくれてると、その時は…
珍しく、彼女は携帯電話をバックから出しっぱなしで、シャワーを浴びにいってる。
見てはいけないと、でも、僕の不安は的中していたんだ。 『なんだ、この男ばかりのアドレスは』
ビックリした。メールも、名前別にホルダーが分けてあり、それも、男ばかり。内容も、ハートマークはあるは、「今日はありがとう」
とか、それも、子供たちが風邪だって言ってた日。
それを知ってしまった僕は、怒りと平常心が葛藤していたが、シャワーを浴びてる彼女を、僕は、激しく抱いた。気持ちを確かめるように。
『この女もか』
と僕は…