私のクラスに転校生(哀川翔)が来てから一週間がたった。笑顔がかわいく、人なつっこいため、男子にも女子にも友達がたくさんでき、一気にクラスの人気者になった。しかし私には、時々、一瞬見せる悲しそうな顔が気にかかっていたため、彼の笑顔や、人なつっこさが、猫をかぶってるように思えた。
キンコーンカンコ〜ン
昼休み
中庭で友達と弁当を食べていたら、ポニーテールで活発な神田まほが言った。
『ねぇ!みんなは哀川君のことどう思う?』
『う〜ん?可愛いっていうか、猫みたいかな〜?』 ショートヘアで、マイペースな山口もなこが返した。
『そう×?私もそう思う!ニャンニャンみたいな(笑)』
『愛ちゃんはどう思う?哀川くん?』
私にべったりくっついている、可愛いセミロングの女の子、福山愛にまほが聞いた。
『え?。…なんか優しそうな人かなって。』
『でたー!優しい人発言。』
『愛ちゃんは、初めはほとんどの人が優しい人に見えちゃうもんね〜』
『え!?そんなこと…ないもん!あかねちゃん〜』 「助けて」と言いたいような可愛い子犬のような目で私を見つめるが。
『まぁー否定はできないかな』
『うぅ。』
一層愛が泣きそうな可愛い顔をする。
『あかねは哀川君のことどう思う?』
私は彼をどう思ってるかすぐには言葉に出来なかった。 〜続く〜