しまった…
あの手紙見られたらまずいな。
階段を駆け上り俺の部屋にいるまりあの元へ向かう。
ガチャ
手紙をみた気配はない。
ホッと一安心した俺はまりあにお茶を差し出した。
「はい、お茶」
「ありがとう。
ねぇ香月…この手紙ってあの神田さんだよね?」
バレてたか…
「あぁ…そうだな。」
「勝手に見ちゃってごめん。」
「いいよ。第一こんな次世代に手紙って気になるよな。」
「ねぇ…会ってあげてよ」
「…は?なんで?」
「それは言えない」
まりあの目が段々潤んでみえた。
「私は香月のこと信じてるから。だから神田さんに会ってあげて…お願い。」
「まりあ…わかったから無理すんな」
「…うん。約束だよ」
この日はこの話だけしてまりあは帰った。
でも何であんな事言ったんだろうな。
俺はもぅ一度あの手紙を読み直し、手紙に書いてたケータイ番号を押していた。