ジロベエが大喜びで声をかけたその時!
タロベエはジロベエの目の前でどぉす〜ん!!っと、倒れるように横たわってしまったのです。
「へぇ?タロベエ?…。
なあ!タロベエ?…おい!!しっかりせぇ!!しっかりせんかい!!
なあ!タロベエ!!。」
タロベエはぴくりともしません。
「タロベエ!待ってぇーよ!今すぐお前のご主人様呼んできたるさかいな!!ちょっと待ってぇ〜よー!!」
ジロベエは繋がれた紐をぐぅわぁーんと引きちぎり、一目散にタロベエの家へと走ります。
タロベエの家では、何やら玄関先で吠え続ける犬の声に飼い主が気づき、玄関を開けるとジロベエがいました。
ジロベエは必死でタロベエの飼い主を、こっちやこっちやと誘導します。
そして飼い主より先にタロベエのもとにかけより…
「タロベエー!!しっかりせぇ!今な、今お前のご主人様連れてきたったどぉー!!タロベエー!」
「…ジ…ジロベエはん…」
「タロベエ!!何やタロベエ!何やー!」
「ジ…ジロベエはん……さ…寒いやろ……、、うち……おいでぇ〜な〜………ここじゃ…寒いやろ……。。」
それを聞いたジロベエはおーうおうと泣きながら…
「わかったぁー!!どこへでもワシを連れてってくれ!お前のためなら、!ワシはどこへでも行ったるさかい!死ぬなぁー!!
タロベエ!!ほんまにおおきに!!ほんまにおおきにな!!
そんな体でいつもようワシに会いに来てくれたな…!
かんにんな…!かんにんな…!。。」
「…、、ジ…ジロベエは…ん…や、約束…や………で………。、、」
「タロ…タロベエ!
…タロベエ!!………ターローベー!!!」