タロベエとジロベエ(第6章)

ポロンチョ牡丹  2007-12-12投稿
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ジロベエが大喜びで声をかけたその時!
タロベエはジロベエの目の前でどぉす〜ん!!っと、倒れるように横たわってしまったのです。

「へぇ?タロベエ?…。
なあ!タロベエ?…おい!!しっかりせぇ!!しっかりせんかい!!
なあ!タロベエ!!。」

タロベエはぴくりともしません。

「タロベエ!待ってぇーよ!今すぐお前のご主人様呼んできたるさかいな!!ちょっと待ってぇ〜よー!!」

ジロベエは繋がれた紐をぐぅわぁーんと引きちぎり、一目散にタロベエの家へと走ります。

タロベエの家では、何やら玄関先で吠え続ける犬の声に飼い主が気づき、玄関を開けるとジロベエがいました。

ジロベエは必死でタロベエの飼い主を、こっちやこっちやと誘導します。

そして飼い主より先にタロベエのもとにかけより…

「タロベエー!!しっかりせぇ!今な、今お前のご主人様連れてきたったどぉー!!タロベエー!」

「…ジ…ジロベエはん…」

「タロベエ!!何やタロベエ!何やー!」

「ジ…ジロベエはん……さ…寒いやろ……、、うち……おいでぇ〜な〜………ここじゃ…寒いやろ……。。」

それを聞いたジロベエはおーうおうと泣きながら…
「わかったぁー!!どこへでもワシを連れてってくれ!お前のためなら、!ワシはどこへでも行ったるさかい!死ぬなぁー!!
タロベエ!!ほんまにおおきに!!ほんまにおおきにな!!
そんな体でいつもようワシに会いに来てくれたな…!
かんにんな…!かんにんな…!。。」

「…、、ジ…ジロベエは…ん…や、約束…や………で………。、、」

「タロ…タロベエ!
…タロベエ!!………ターローベー!!!」



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