処刑生徒会長第四話・2

まっかつ  2007-12-13投稿
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【第三中学校生徒会報】 電子版

20хх年 9月1日《新学期増刊号》

【梅城政権 二学期に向けて新方針を示す】

就任初期から圧倒的支持率の下改革を進めて来た梅城会長は、本日開かれた二学期始業式の演説で引き続き改革路線の決意を述べると共に、いくつかの分野では修正を行う事を明示した。

梅城政権に関しては一学期末の一条フサエ事件に関して、改革への反抗テロ説がささやかれており、またこれに便乗した校内の教員達による工作があった事から、梅城会長はここで一たん生徒会運営の手綱を引き締め、政権長期化に備えるのが狙いだ。

だが、イジメ撲滅始め今までの施策に大きな変更はなく、改革は必ず完遂すると会長は力説した。

【梅城会長 副会長に私立k学院との和平を指示】

私立k学院とは一条フサエ事件以来公式には緊張関係が続いている。

梅城会長はこの状態を打開すべく副会長港リリアを全権に任じ、k学院会長九重モエとの外交交渉をスタートさせる。

九重モエは穏健派の中心人物であり改革派を自任する梅城政権としては是非ここで対外情勢を好転させ無益な衝突を防ぎたい所だ。

本日の始業式終了後に港副会長は外交団を率いて私立k学院に出発する予定だ。






【第三中学校日刊電子ジャーナル】

《社説:梅城会長の部分的修正案を検証する》

今回梅城会長の示した修正案は主に会長個人の権限の規制・生徒会各委員会の権限強化・一般生徒の生徒会運営への直接参加推進の三本の柱からなる。

梅城会長の個人的カリスマで改革に邁進して来たこれまでの政権運営への反省が活かされた形だ。

特別調査取締班《通称特調班》は廃止され、全て風紀委員会に編入されると共に、予備委員応募制度の新設によって、結果的に大きな余剰兵力を抱えた風紀委員会はこれまで以上の権限を握る事となる。

また、校則のイジメ防止条項が改正され、告発した目撃者には報酬が支払われる事となった。

梅城会長が自ら《私兵》を廃したのは英断であり、規定の組織の権限を明確にした辺り、政権長期化への準備に余念がないと言えよう。

同時に11月の生徒会長選挙に向けての計算も見え隠れする。

教員達は死刑制度廃止を含めた改革要望案を呈示したが、梅城会長はこれまで通り無視するみたいだ。

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