2人が両想いなのは幼稚園の時から…。でも、今だにお互いとも、片思いだと感じている。
<拓未side>
「智絵の寝顔は初めてだなぁ…。」
午前2時。俺はあまりにも興奮して眠れずに、とうとう智絵の部屋に入ってきてしまった。
智絵は年上の男の先輩から超人気。もちろん俺とタメの奴らも、暇さえあれば
智絵の話題を持ち出している。
智絵のモテるところは、まずはなんといってもスタイルの良さ。
あとは、弾けんばかりの笑顔と誰とも仲良くできる明るさ。
笑った時に微かに見える、あの八重歯がまた何とも可愛い。
智絵は爆睡だった…。しかも智絵の寝相はMAXにやばぃ。Tシャツが捲れ、腹が見えてる。ってかブラもかすかに見える。
「あまりに無防備すぎるだろ…笑」
しばらく智絵の寝顔を見ていたら、突然、智絵が寝言を呟いた…。
「拓にぃ………い、行か、ない、で………………………………………………………………すきぃ」
俺はその時、初めて気付いた。
智絵の気持ちに。
自分の部屋に帰る前に、俺はそっと智絵の頬をさすり、軽くキスをした。