家の中を行ったり来たりしつつ、ふらふらと覚束無い。
結局、少量の身の回りのものだけ持って、目深にキャップをかぶり家を出た。
小走りに急ぐ。
指定のコンビニが見えて来た…
…まだ、着いてないのだろうか…と思った時だった。
「また、飲んでたんだね」「…うん」
コンビニの手前の路地で、ふいに腕を捕まれる。
「とにかく俺の家へ行こう」
「うん」
即座に答え、歩き出す。
…ガクッ
突然の目眩にバランスを失った瞬間、がっしりと抱き抱えられる。
『…そういや最近、まともに食事してなかったな…』
支えられる腕にしっかりと捕まり歩き出す…