今日は終業式。明日からは夏休みだ。そして明後日にはまたアキヒロとのデートが待っていた。
式がおわって教室に戻るとクラス中が夏休みモードになっている。
ふとまわりを見ると、クラスメイトの名前を半分くらいしか覚えてないことに気付く。
もともと覚えることは苦手だったし。
席のまわりしか覚えてない。
いきなり隣の席の男の子が話し掛けてきた。
「加藤は夏休みどっか行くの?」
たしか水泳部の渡辺?だったはず。
「まだ決めてないよ〜!渡辺くんは?」
「俺は部活ばっかりやわ」
どうやら名前は合ってたみたい。
「夏は水泳大変そうだもんね〜目の周り逆パンダみたいになってるよ!」
「部活頑張ってる証拠だし!でも、ちょっと恥ずかしいんだよな!」
そう言って照れて笑う渡辺は好青年みたいな印象だった。
「エリ〜!」
ユーキが廊下側の窓から呼んでいる。
「部活頑張ってね!」
「ありがとな」
そう言って席を離れる。
廊下に出ると、少しでも涼しい場所を求めて廊下の影に座っているユーキとカオリを見つけた。
「あれ?マイは?」
「トイレ〜なんかタツヤから着信あったみたいで電話しに行ってるよ!」
あいかわらずラブラブだなぁ〜なんて思う。
「今日さ、この後ご飯食べに行かない?」
ユーキはお腹が減ってたらしい。
「いいね!じゃあ、夏休みの予定たてようよ!」
カオリは早速スケジュール帳を開いて予定をチェックしはじめた。
マイもすぐ戻ってきて、担任も教室に来たのでみんな教室に入った。
夏休みの予定表などのプリントも配り終わって帰る用意をして、ファミレスへ向かった。
ファミレスについて夏休みに遊ぶ予定を立てていても、明後日のアキヒロとのデートを気にしていた。
家に帰って明後日の時間を決めるメールを送った。