着替えを持ってお風呂場に行く途中、トイレから恭クンが出てきた。
「おぉ。今から風呂??」
恭クンはアタシの頭にポンと右手を乗せた。トイレから出たばっかりだから濡れてる…。
アタシはじっと恭クンを見た。恭クンはもしかしたら藍治の気持ちに気付いてたのかもしれない。だから昨日あんな変な質問をしたんだ。
「あ、ゴメン。濡れた手で触った位で睨むなよ…。」
苦笑いをして恭クンが言った。
「違います〜。」
アタシは口をとがらせ言った後ふさがった両手で恭クンにど突いてやった。
「痛…。何だおまえは。」
「恭クン彼女は??」
恭クンはものすごく怪訝そうな顔をした。
「ほんとに何なんだ。彼女とは別れた。おまえ彼氏は???」
「いません。」
「あの男前の藍治クンと付き合えば??みんなに自慢できるぞ。」
知ってて言ってるの??
「恭クンなんか嫌いよ。亮クンの方が大好き。」
恭クンは苦笑いをした。たぶんそれなりにダメージを与えたはず。
アタシは苦笑いをしている恭クンを後目にお風呂場へ向かった。