「はぁ…」
一人、ボロっちいアパートの前でため息をつく。
【竜安荘】
これがこれから生活していくアパート。金がないから仕方ないけど…ちょっと予想外なくらいに古ぼけている。
「住めば都…ってか?」
不服に思いながらも足を進めた。
俺の名前は福山 優一。何で俺がこんな状態かというと…
母:[優ちゃーん、ママとパパ、旅行いってくるね♪♪]
「うぃーっす…って、おぃっ?!」
母:[大丈夫…♪優ちゃん1人じゃ心配だから、アパート借りといた!大家さんは私の弟がやってるから、安心してね♪]
「勝手に話すすめんなよっ!!」
母:[あっ飛行機の時間!じゃね〜〜(∀)ノシ]
…と言うわけだ。ありえねーだろっ!!
{おや、優一くん!}
「叔父さん…!」
大家であり、母の弟、つまり俺の叔父さんである人だ。
{相変わらず大変だねぇ、君も…}
「あはは…まぁ、3週間で帰ってくるみたいっすから」
そんな会話を繰り広げながら、部屋を案内された。
{まぁ、分からないことは何でも聞いて良いから、近所の人に挨拶だけしておくといいよ}
「はい…」
どーしたもんかな、と思いながらもとりあえず挨拶しに行くことにした。
(遠いとこ