「どれで撮るの?俺わからんぞ?」
「じゃあ、これにしよっ」
近くにあった機械の中に入る。
「ちゃんと笑えよ〜!」
「笑ってるし!アキも!」
落書きをして出てきたプリクラを二人で見て笑ってしまった。
「携帯に貼ろうよ!」
2人でプリクラを携帯に貼った。
「俺さ、エリのこと好きなんだよね。付き合わない?」
いきなりで驚いたけどアキヒロのことは嫌いではなかった。
「いいよ!アキの彼女になる!」
「じゃあ、俺はエリの彼氏な!」
そう言って2人とも照れながら笑った。
帰るときに電車のホームまで見送りに行った。
「エリ、ちょっとこっちおいで」
アキヒロがホームの影のほうに呼んだ。
「何??」
アキヒロのそばに行くと、いきなり手をつかまれた。
「どうしたの?」
急にアキヒロの顔が近づいてきた。
私の唇にアキヒロの唇が触れた。
ほんの一瞬の優しいキス。
「じゃあ、電車来たから帰るな!エリも気を付けて帰れよ!」
そう言って笑顔で手を振って電車に乗り込んだ。
私はまだ驚いて止まったままだった。
少ししたら、アキヒロからメールが届いた。
『驚かしてごめんな!ちゃんと家に着いたか?夏休みいっぱい遊ぼうな!』
すぐに返信する。
『ちゃんと家に着いたよ!突然だったからびっくりしちゃった。アキはいつヒマしてるの?いっぱいあそびたいなぁ〜』
その日はドキドキで眠れなかった。