オレらは校門出て、駅の方向に向かった。学校と家は駅を挟んで反対側にある。
「森山さんってさぁ、校則きちっと守ってるし、センコーの言うことも聞いてて、いい子ちゃんって感じだよねぇ」
「そうかな…」
「でも窮屈じゃない?そーゆーの」
「ぅ…ん…」
「オレには絶対ムリ」
「中学のとき……」
「ん?なに?」
「な…なんでもない…」
すると彼女はいきなり泣き出した。
「えっ!?えっ!?な、なに??ど、どーした?」
彼女はその場でうずくまってしまった。
「と、とりあえず、どっか店でも入ろうぜ」
オレと森山さんは駅近くのファミレスに入り、とりあえず彼女は泣きやんだ。
「ごめんなさい…急に取り乱しちゃって…」
「いや…全然いいんだけど…どしたの?」
「……」
「あ、言いたくなかったら無理して言わなくて良いし」
「……私…中学のときあれてたの」
「え??」
オレは自分の耳を疑った。森山さんが?あれてた?