私はついてない
幼い頃から体が弱くて入院生活…そのせいで友達ができるのもかなり遅くて入院中の友達は一冊の本だった。お母さんがクリスマスにサンタになってプレゼントしてくれた絵本。文字のない絵本。おさなかった私はこの文字のない絵本に勝手に言葉を足して物語を完成させてた…ほうきにのれないおっちょこちょいな魔法使いが最後には空を飛び回る…そんな話。でも私だっていつまでも子どもじゃない!空に魔法使いがいない事だってわかってるしもう昔の私とは違って体も弱くないし友達もできた。…でもなんでだろう…満たされない。高校を途中でやめちゃったから?…多分きっとそうちゃんと別れたからだ……
そうちゃんとは去年の冬にいきなり告白された
「前から好きだったんだけど…付き合ってくれない?。」
…「はい。」
「まじ?!やった!!」
単純にうれしかった。生まれて初めて告白されて正直舞い上がった。そうちゃんは私をいろんなところにつれていってくれた。初めてセックスも覚えた。でも楽しかったのは初めだけ…すぐにそうちゃんの悪い癖が出た。
「そうちゃん!なんで最近連絡くれないの?」
「俺あんまし連絡とるのとか好きじゃないから。」
嘘!昔は自分から連絡してきてたくせに!!
何日かしてそうちゃんに別の彼女がいるって知った。。やだ…さみしいよ…やだやだ…夜さみしくなりたくなくてキャバクラで働いた。おかげでたくさんお金ができたしおしゃれにも気合いいれるよぉになった。いつかそうちゃんと出会ったらキレイになったってびっくりさせてやる!そればっかり考えてた。
…ん?電話??光ってる携帯を見るとさこにはそうちゃんの名前…驚いて電話に出た…
「そうちゃん?!どうしたの?」
「元気…?」
「元気じゃないよ。働いてばっかり。」
「誕生日おめでとう。」
「え…。」
そんな事私だって忘れてたよ…やばい…涙出てきた…
「彼氏いないの?」
「いないよ。だから祝ってよ。」
「祝ってやりたいけどムリだわ…」
「どして?」
「俺彼女大好きだし。なんか勘違いさせた?ごめんな。」
…クスクス…そうちゃんの横で女の笑い声がした。
うざい!うざい!うざい!!もう男なんか信じれない!本気でそう思った。あいつに会うまでは…あいつに出会ってから私の人生捨てたもんじゃないって思えたんだ…本とだよ?はやと…