そしてバスに乗りこんだ私たち。
もうすぐ先生が乗ってくる…
「そろったかぁ?」
先生が点呼を始めた。
「先生〜!鮎川さんがいません!」
「おぉ。ちょっと見てくるわ!」
えっ!先生行かないで…。
そんな願いもむなしく、先生は戻っていってしまった。
「亜由美、先生に告るって言ってたよね?今告る気かな?」
「亜由美やる〜」
紗:「美紀…」
美:「大丈夫…」
口ではこんなコト言ってるけど、心の中はざわついてた。
先生は鮎川さんを好きになっちゃうんじゃないかって。
「あっ!2人戻って来た!」
「出発するぞ〜席つけ〜!」
…先生、普通だ。
席の後ろの方では
「亜由美どうだったの?」っていう会話が聞こえる。
どうだったんだろ…。
紗:「美紀!美紀ってば!」
美:「あっ何?」
紗樹はコソコソ話始めた。
紗:「鮎川さんやっぱりダメだったらしいよ。」
美:「!?」
紗:「今話してたの聞こえた!よかったね…」
美:「うん…」
これで一安心…。
でも、鮎川さんがダメなら私なんか絶対に無理だ…。
そもそも先生と生徒の恋なんて叶わないんだ。
悲しいよ…
なんていろいろ考えながら、私は眠っていた。
美:「ん。私、寝てた…」
「おはよう。お前ずっと寝てたぞ」
…先生の声がすごい近くでする。
…きゃ〜!!私、先生の肩にもたれかかって寝てたの?
「ご、ごめんなさい!」
「別にいいよ!まだ時間あるから寝てていいぞ〜?」
えっ?それはまだ肩を貸してもらえるってコト?
いやいや…そんなことはないな。
私は窓にもたれかかって寝ようとした。
そしたら先生が…
「別に俺の肩使っていいよ〜?」
「えっ!?」
「ほらっ!!」
なんていいながら先生は私の肩をグイッと引っ張った//
「あ、ありがとう。」
「いーえ。…俺も寝ようかな。」
突然、先生の頭が私の頭にのっかった…。
なっ、何この至近距離!!
先生…?私ものすごく期待しちゃうよ?
先生は私が好きなのかな、なんて考えちゃうよ…?
先生が寝たのを確認して、私は先生の手をギュっと握った…