Electrocutionist ?

KOH.  2006-04-03投稿
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 『新しい玩具が、そろそろ届くはずだが、まだかね?』

 男は国内有数の大富豪。その莫大な資産を武器に、数々の悪事を揉み消してきた。

 『はい、まだですね。しかしながら、今回はかなりの素晴らしさですよ、旦那様。楽しみにしていてよろしいかと』

 彼の執事が言う。男は椅子に踏ん反り返ったまま、下品に笑う。

 『グフッ、そうかそうか。それでは今暫く待つとしよう。じゃあ、わしはコレクションで遊んでくるよ』

 そう言い残し、男は部屋を出た。

 「義賊」なんてのが流行ると、彼の悪事が世にはばかることになる。今まで金の力で踏み倒してきた、悪行の数々。それが公になっては、もう今の生活はない。それは困る。だから、世間に義賊を認めさせるわけにはいかない。

 自分の楽しみを、潰させるわけにはいかない。



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