忘れてたはずのドキドキが一気に蘇った。私の恋心は、早瀬皆希のことを覚えていたのだ。
「皆希…」
思わず呟いてしまった忘れもしない最愛の人の名前。
「「おっ、皆希!!お呼びかかったぜぃ〜!!」」
「ち、ちょっと…!」
(そんなんじゃないのにぃ……)
皆希は私に向かってあるいてきた。相変わらずかっこよくて、背が高くて、だけど、ちょっと男らしくなった。すごく…魅力的だった。
「皆希…」
なんだか申し訳ない気持ちになって、俯いてしまった。
「………久しぶり☆」
にっこり笑って、挨拶をしてくれた。
「久しぶり…!」
よかった…。もう忘れてるよね?あのことも…
だけど、私はそれは間違いだということに後々気づかされる…。
みんなで盛り上がっている最中、皆希は私に耳打ちした。
「…ちょっと2人になれる…?」