どんなに辛い事があっても、私ってば仕事だけは行くんだな‥
一人になった部屋で、化粧をしながら思う
でも仕事があってヨカッタ‥
一人でいると、色んな事を考えてしまうから
とにかく仕事に行こう
夕方、いつも通り夕食の買い物をして家に帰った。
(6時半か‥)
私はクローゼットから明細書を取り出した。
毎日の様に並ぶ同じ番号
私は思いきってかけてみた
「もしもし?」
若い女の声だった‥
「もしもし!?」
私は無言のまま電話を切った
(やっぱり女か‥)
イヴだと言うのにどうして私は一人なんだろう?
昨日全然寝てないせいか急に睡魔が襲ってきた‥
疲れた‥少し眠ろう‥
ガチャ‥バタン
仁くんが帰って来た
もう夜中の2時を回っていた‥
「おかえり‥」
「あぁ、疲れた、寝るわ‥」
「仁くん‥」
一瞬迷ったが私は尋ねた
「他に好きな人でもいるの?」
とっさに否定するとばかり思っていたのに‥
「‥いるよ。」
こんなにもあっさり肯定されてしまった‥
冷蔵庫には
クリスマスケーキが
まだ誰にも食べてもらえずに冷たくなっていた‥