彼と夕食を食べようと入ったレストランで、オーダーしたものがことごとく間違えて運ばれてきた。
2度注意して、3度目に持ってきたもの。
それも間違えてる。
あまりの間違えに、
『出よう。』
と、彼。
お店のオーナーらしき人は謝ってたけど、もう怒りはおさまらない。
『せっかく良いお店だと思ってたのに、もう行きたくないね。』
と言うあたしに、立ち止まり振り返る彼。
『ごめん。嫌な思いさせて。ほんとごめん。』
彼は全然悪くないのに、あたしに嫌な思いをさせたと肩を落としてる。
あたしは泣きそうになる。
なんでそんなにやさしいんだろう。
『ありがと。大丈夫だよ。』
そう言って笑って、彼の腕に自分の腕を絡め、歩き出す。
いつもあたしのことを考えてくれる。
そんな彼。
大好きだよ。
いつもありがとう。
あたしもたくさんの気持ちを彼にあげたい。