けどな」「そうか、お前は元気か?」増爺は唐突に言い放った「見れば分かるやろ?ピンピンしとるわ!」「ワシにはそうは見えんぞ、お前ホンマは漫才まだやりたいんやろ?」増爺の言葉に一瞬ドキッとした「俺は、お笑いはもうええねん。」「それはおかんの為か?おとんの二の舞になるのが恐いからおとんのせいにして自分をお笑いから遠ざけてるだけか?」増爺の鋭い目は俺の心の中まで見透かされているような気がした「どうなんやろ、そうかもしれんな、でも今はお笑いとか全然したくならんのや、なんかまだ引きずってんのかも分からんな」