消えない過去第59話

ニャオ  2007-12-21投稿
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ソープランドの玄関に立つ俺の顔を見て驚きの顔。
しかしさすがプロ、瞬時に表情を戻し冷静に俺を部屋に案内した。
部屋に入るとすぐにこちらを振り返り間近まで迫ってきて、何事なのか聞いてきた。
俺は中々会ってくれないから会いにきたと言った。
ゆうこは不機嫌そうな顔をしていたが、俺は座って話そうと促した。
そして俺は美紀の話をした。
今の美紀の仕事のことや生活のことなどを話した。
俺にはどうでもよかったのだが、美紀の話をしなければゆうこの不機嫌な顔はとれないと思った。
しかし、ゆうこから聞かされた話は俺が驚く内容だった。
なんと美紀もゆうこと同じ仕事をしているというのだ。
ショックだった。
それになんとも複雑な気持ちだ。
十代からの付き合いの美紀がまさか体を張った商売をするとは・・・。
二人の会話が止まり、沈黙が訪れた。
なんとなく気まずい空気が漂った。
その時、ゆうこが小さな声で囁いた。
俺にどうする?と言う。
俺はすぐにその言葉を理解して答えた。
何もしなくてよいと。
ここは男が女性にサービスしてもらう場所。
俺はそれが目的ではないから、話だけできてよかったよと言ってお金を渡した。
それじゃお金をもらえないと言う。
しかしインターホンがなり時間がきたので俺は、入り口で言われた規定の料金を払って店を出た。
ゆうこも店員がいるせいもあって何か言いたそうだったが、玄関で見送るしかなかった。



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