俺らの上には、一面の星空が広がり、それはまるで深い紺色のドームに開いた無数の穴から光が洩れている様に思えた。 俺の頬に寄りかかる高原の空気は、少し冷たく草の香りを渡してきた。 俺は、街のイルミネーションよりも輝きと神秘性を感じさせるこの場所に、恵といれることが嬉しかった。 偶然とはいえ、この綺麗な少女とこうして星空の下にいると、運命とか必然とか世界を語ろうとする人々が言う言葉が本当のことみたいな気がした。 それほど、この出会いは歯車の噛み合わせのような精密さを匂わせた。
新着小説100作品 恋愛ミステリSFファンタジーホラーエッセイ日記ノンジャンル公募投稿作品アドベンチャー詩・短歌・俳句スポーツコメディ学園物その他管理人用