気付くと、ベット脇にたつやがいた。
「たつや…」
「あ…」
たつやが、何か言おうとしてやめた。
「…」
「ごめん…」
叱られたこどものように、子犬のように小さくあやまってきた。
「…わたしこそ」
「でも、別れたくないんだ」
「このままじゃ、あなたはずっと独身よ?あなたの未来を奪いたくない。」
「待ってる。」
「え?」
「俺の大切な人だから、いつか一緒になりたいから、ずっと待ってる。」
「あなたは、ご両親を悲しませたいの?!」
「かまわないよ」
何も返す言葉はなかった。言う資格すらないのかもしれなかった。
「わかった。」
別れないことを了承し、私は、シャワーをあびて、着替えた。
「今日は、帰るね」
「気をつけて、送れないけど」
「うん、たつやもね」
そういって、部屋をあとにした。