「だれ…そいつ…?」
「あのねっ…彰さん…!!」
「誰だよっ!!!」
彰はパニック状態で、声をあらげた。
「俺…福山優一です。隣人の。」
「なんで君がここにいるんだい?出ていってくれるかな?」
「それはできないっす。」
「何………?」
「今日は、奈央をもらいにきました。」
彰は俺をにらみつけて…笑った…。
「あのねぇ、奈央と俺は結婚の約束をしたんだ。君は関係ないんだよ。」
「知ってます。だけど、俺と奈央は、愛し合ってます。あなたより……」
「……意味が分からないなぁ…奈央、違うよね…?」
「……ごめんなさいっ……」
奈央の頬からは、大粒のなみだがこぼれていた。