箱の中身は指輪だった。指輪の裏には[I LOVE MIZUKI.03.02.14]って彫ってあった。みずきはそれを見たとたん泣き出した。今までにないってぐらいみずきは泣いていた。俺は何も出来ずただとなりにいることしかできなかった。ただただ俺はみずきのとなりで生きる気力を無くしたみたいに沈んでいた。あの教会にいた祐司は幻だったのだろうか。俺にはわからなかった。祐司の言葉を思い出していた。みずきを頼む。その言葉を俺は一生忘れることはないだろう。一ヶ月後みずきは妊娠が発覚した。祐司の子供だ。みずきは必ず育てると言っている。俺もみずきの力になると心に決めていた。祐司との約束だから。必ず守る!それから三年が過ぎた今,祐司とみずきの子供は2歳だ。名前は祐希。祐司によく似ている男のコだ。俺は今みずきと一緒にいる。バレンタイン。カップルで賑わう日に祐司は死んだ。俺は祐司の思いを貫き通す。あの時に見た祐司とみずきの誓いのキス。幻だとしても俺はあの時あの場所に祐司のみずきに対する愛がこのような奇跡を残したと信じている。長く呼んでくれてありがとうございます。みなさんも幸せでありますように…祐一郎。