戦国異聞〜鬼と竜〜12

オケピ  2007-12-23投稿
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『では、正宗。早速だが、これから俺の教える物を造ってくれ。大した物じゃないが、天下獲りには必要な物だ。あと、伊達軍の軍容を教えてくれ。』

正宗は微笑した。

『気がはええな、歳。だが、ますます気に入ったぜ。』

歳三も微笑した。

『喧嘩のやり方なら、誰にも負けねえさ。』

『そいつは頼もしいぜ。どれ、教えてみな』

歳三は懐から紙を取り出し、正宗に渡した。

『なんだぁ?こりゃ?』正宗は驚いた。そこには見た事の無いものが描かれていた。

『驚くのも、当然だ。』と、歳三。さらに

『いいか、戦ってのは良い策と圧倒的な武器で勝負が決まる。俺はそのことを身に染みて知っている。』

歳三は一呼吸置いて続けた。

『伊達軍でそれが造れるか?』

『こいつがあれば、勝てるのか?』

正宗は、紙から目を離さずに聞いた。

『勝てる。』

歳三は言い切った。

『うちには、かなり腕の立つ職人達がいるぜ。こいつを見せれば、飛び上がって喜ぶだろうぜ。』
正宗は笑った。

『あとは、どうなっている?』

歳三、立て続けなに聞いた。

正宗は、ニヤリと笑いながら

『兵力は5万。馬は2千。銃は300。と、いったところか。』

『なるほど。では、あと、腕の立つ者を30名選りすぐってくれ。』

『そいつらをどうする気だ?』

『決まっている。』

歳三は和泉守兼定を握った。

『新撰組を、作るのさ。』

正宗、嬉しそうに笑いながら

『おもしれえなぁ。』

と、言った。

『一月だ。』

『あぁ?』

『一月で全てを用意するんだ。』

『何故だ?』

『それ以上は、恐らく雪村が待ってくれまい。』
『ふん。残念だが、その通りだろうぜ。』

『いいか、一月後には、全てを完成させて、進軍を始める。』

『最初は、どいつだ?』
正宗は嬉しそうに笑いながら聞いた。

『北条だ。』

『決まりだな。』

両者、不敵に笑った。



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