「で赤松さんは3番目ってことですね」
「リョウちゃんでいいよリョウちゃんで、まぁそれで陸は4番目ってことだ。予定だけど」
もう呼び捨てかよ…
「この組織には今のとこ4人の戦闘員がいて内1人は部隊のブレイン的存在でほとんど戦闘には参加しない。正直人手に困ってる」
「それで俺をスカウトしたってことね」
「そういうこと、でどうする?」
「特に気に食わないこともなかったし、別にいいよ」
陸は意外にも即答した。
「よし!じゃあ上に報告してくるからそのへん見学しといて」
そう言うと赤松は嬉しそうに報告しに行った。
陸はしばらく建物の中を歩き回った。とはいっても既にほとんどの部屋は見学し終わっている。
「見学しろって言われてもなぁ…」
どこへ行くわけでもなくぶらぶらしているときだった。
突然まわりがあわただしくなった。
「テロだ!」
「おい!急げ!」
「状況は!?どうなってる!」
陸はそれを聞いていてもたってもいられなくなった。
「テロ…またかよ…」
陸は走り出そうとした。だが何かにぶつかり陸は転んでしまった。
「ちょっと…一般の人は勝手にうろつかないでください…!」
陸はその言葉にカチンときた。
(正式じゃないにしても俺はここの人間だ。
こいつこそ何なんだ?制服でうろつきやがって。…ん?制服…?)
「制服…?高校生?何でガキがこんなとこにいるんだ?」
陸は単純に疑問に思った。
「確かに高校生ですけどあたしはここの戦闘員です!…とにかく一般人は邪魔にならないとこにいてください!」
そう言うと少女は走り去った。
(何なんだあのガキ…戦闘員…?あのガキが4人しかいない戦闘員の内の1人?)
陸が疑問に思うのも当然だ。
その少女は明らかに成人していない子供でその上女性の平均身長より確実に低いと思えるほど小柄だった。
「あぁ見えて強いよ彼女、今のお前よりは絶対強い」
赤松が戻ってきていた。
「陸は行かなくても大丈夫だ。彼女1人で鎮圧できる」
そう言うと赤松は陸を立たせた。