13時になり、俺達全員は再び食堂に集合した。
集合するなり今井先生が合宿内容をまとめたプリントを全員に配った。
その内容を見て俺達は唖然とした。
1日目の午後、つまりこのミーティングの後からは夕方まで各ポジション、指導者からマンツーマンで徹底的に指導を受ける。
そして2日目…
午前は1000本ノック…
午後は打撃練習。
それにプラスして早朝6時からのランニングと夜間2時間の素振りがある…
最終3日目は練習試合としか書いてない。
カズマが3日目の練習試合の相手について尋ねた。
カズマ『先生〜。3日目の練習試合の相手はどこですか?』
今井『それは今から合宿内容の説明と共に曾我端さんから話がある』
すると、しばらくして曾我端さんが合宿内容のおおまかな説明を開始した。
『(中略)………で、最終日の練習試合の相手は…
この次の言葉に俺達全員は驚いた…
…天豪三中だ。全員最終日のこの試合で少しでも結果出せるように頑張ってくれ!じゃあミーティング終わりだ!14時から午後の練習に入るからな!いいな!』
全員『へ〜い!!』
………。
天豪(テンゴウ)三中。
去年、一昨年と県大会を連覇してる、間違いなく県下最強のチーム。
県の西地区に所属している俺達は、東地区に所属する天豪三中とは地区予選であたることはないが、目標である県大会に出場すれば、いつかは必ず戦うことになるであろう相手である。
そんな相手と合宿最終日に試合をすることになるとは…。
タク『天豪三かぁ…楽しみだな…』
アキ『どんなピッチャーくんのかなぁ…』
リュウヤ『勝てばオレら、県トップクラスだぜ!』
ケイタ『ヤベェって!絶対奴ら半端なく強いって!!』
ショウ『馬〜鹿!俺が押さえりゃいいだけの話だろうが!!』
カズマ『それよりもとりあえず合宿で潰れねぇよう頑張んねぇとな…』
ユウ君『そうだね。まずはそれがいちばんだね』
部員それぞれが天豪三に対する不安や、楽しみを抱きながらも遂に地獄の合宿は幕をあけたのだった…