「え―――っ!私が魔物と旅をする〜っ?」
「あぁ。そぉだ」
少女達は、小さな家の中で話し合っている。
「何で私が?!」
「しょうがないだろう・・・。貴方しかいなかったんだ」
長老が言う。
「まず、内容を説明して下さい。それからです」
「君達に旅をしてもらう際に、町のあちこちにいる賞金首を捕まえる仕事をしてもらう」
1人の村人が言う。
「それで、その賞金首につけられた金をこの村に送ってほしいのだ」
長老が言う。
「もぅ、この村は滅茶苦茶だ・・・中心部は人が住める状況ではない・・・」
「村のため・・・―――。分かりました」
「行ってくれるのかね?」
「はい。村のためなら」
「忝い・・・」
「では、早く準備を!」
1人の村人が立ち上がって言う。
「1つ・・・、聞いていいか?」
「何だね?」
魔物が長老に問う。
「俺を狩った奴の名は、何て言うんだ?」
「・・・何といったか・・・。りょ・・・諒・・・」
「!・・・分かった。充分だ」
と、言って魔物は家を出る。
人の名前を聞いて、何なんだろ・・・?
「準備、出来ました」
「では、行ってきます」
少女が家を出ようとする。
「あぁ、待ってくだされ」
「?」
長老は手のひらほどの袋を渡した。
「これは、魔物に心を与えるための薬です」
「心・・・ですか」
「まぁ、『心薬』とでも覚えておいてください」
少女は、その袋を見る。
「それを飲むと、心はもちろん自分で魔物になろうとする時、ならなくてもいい時が自分で調整できます(夜だけ)」
「分かりました!ありがとうございます」
少女と魔物は車に乗り込み、その村を出た。