「所で、何て名前？」
「・・・・・・。」
「ど、どうしたの！？先生呼ぶ？」
「あ！ううん！ごめん！名前？佐藤 心！よろしくね！」
ひとまず、あの男の子からは、目をそむけた。でも、それは、すごく難しい事だった。向こうが、こっちを向いているからだ。
（このままじゃ、爆発しちゃうよ！）
家に帰って、名簿を見た。どうしても、あの男の子が、どうしても、気になるからだ。
「たしか、あの子は、１８番席にいた・・・・・。」
私は、名簿をしっかり見た。「岸川 光」１８番の、男の子の名前だ。
「光君・・・・・・・。」
私は、光君の事が気になってしょうがなかった。
次の日、友達になった、「北見 香里」と話していた。
「ねえ！岸川 光君って子さ、どんな子？」
「え？どんな子って、んーっとその前に、何で？」
「え〜？いやー！あの・・・・。昨日ジッと見られてたから！えっと・・・・・。気になって。」
「それって、恋！そう！恋だよ！恋！そっか〜！心も恋か〜！」
「え〜！」
「光君は、クールで、女の子に、優しいの！無口っぽいから、私嫌い！」
「あ！ありがと！」
私は、走っていった。恋と言って、もう、何が何だか分からなくなってしまった。
「人気なんだ・・・・・。」
私は、廊下で、つぶやいた。
「前の学校で、ブスって、言われてたほどだもん！私なんて、相手にしないよ！」
その時、私は、自分が嫌でたまらなくなった。
「佐藤さん？」
後ろで男の子の声がした。
「あ・・・・・・。」
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