そこに幽霊はいなかった。今の俺は、体育館の真ん中で一人佇みにっこり笑っている端から見たらただの、変態だ。
だがこんな、こんなにスッキリした時があっただろうか?
いいや、無い。楽しい。
めちゃめちゃ楽しい。
ありがとう。あの幽霊は一体誰だったか気になったがどうでもいい。ありがとう
「神田先輩。」
「ん?なんだまだ残ってたのか?」
「神田先輩、何でいつもそこに残っているんですか?毎日部活が終わった後に」
「いやっここは俺が家よりも好きな場所なんだ。じゃあ俺はこの辺でお前も早く帰れよ。」
「はいっ!さようなら」
神田は後ろを向きながら手を振って帰って行った。
神田が見えなくなった頃、「さっ昨日の続き教えてよ、幽霊さんっ」
すると体育館の真ん中から190?はある青白い幽霊が現れた。
「いや〜あの子素晴らしい選手になったな〜」
「すぐにフリーの味方を見つけて絶妙なパスをするんだ!俺も神田先輩みたいになりたいんだ。」
「じゃあバスケットボールの基本中の基本を今日は教える。あの神田君にも教えた事だ。」
「“仲間を信じる事だ”」