生きることに意味はない
それは自身の欲望に縁取られた 理想の存在にほかならない
戦うことに意味はない
それは他人の心境に捩曲げられた 自分の意思にほかならない
救うことに意味はない
それは他人の弱さを愚弄して 進路を変えることにほかならない
ああ我々は意味のないこの世界で
ああ何を求めるのだろう
他人に無意味な期待をするか
自身に無意味な要求をするか
そんな思考を巡らせることにすら
意味はないというのに
それでも生きるこの世の全ては
強いだろうか
弱いだろうか
地球の秩序を乱してまで 生きる人間に意味はあるのだろうか
ああ人は死を目の前に 絶望と恐怖の刹那の瞬間に
生きる意味を知る
それは少しの幸福と数多の矛盾で構成された 自身の理想と現実の記憶を振り返るため
刹那の瞬間 そんなことには
意味はないということにも気付かずに…