LASTSUMMER#29 『県下最強のチーム』

SETTARMEN  2007-12-26投稿
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【一時間前の天豪三中バスの中】



バスの中では監督の
土谷(ツチヤ)がスタメンを発表しようとしていた。

監督の土谷はまだ26歳という若さでチームを率いている。


もちろん去年、一昨年の県大会優勝も彼の手腕によるものである。



彼が指導する、型に縛られない『自由』というスタイルが選手の能力を引き出しているのだ。


また、選手と年齢が近いということもあり、より近い目線で選手と会話をし、監督、選手間の信頼関係も抜群である。



土谷『いいかぁ〜?スタメン言うぞ〜

1(中)冴木3年
2(二)辻村3年
3(三)近藤3年
4(一)石堂3年
5(捕)雪村3年
6(左)市川3年
7(右)秋葉3年
8(遊)八木沼3年
9(投)矢沢2年


以上だ。藤城中は去年の秋、西地区で3位に入ってる強豪だぞ〜。県大会ではまだ戦ったことはないが、油断するとやられるからなぁ』



土谷の話が終わるとすぐに、エースである川浦(カワウラ)が、

川浦『先生〜!!!俺今日投げないの?』


土谷『…。ん〜…藤城中は左に弱いって話だからな〜。先発は矢沢で行こうと思ってんだけどな〜…危なくなったら川浦頼むなっ!』



川浦『ちぇ。つまんねぇ〜な〜。おい!矢沢!早く打たれて先輩に出番譲れ!なっ?』


矢沢『え…。』


土谷『おい!川浦!矢沢だって久々の先発なんだからそんなこというなよ〜!矢沢、川浦なんか気にしなくていいから頼んだぞ〜』



矢沢『はいっ!』



バスは大爆笑だ。



そんな中、眼鏡をかけたいかにも頭の良さそうな男が土谷に質問した。


?『先生。藤城中ってどんなチーム何ですか?』

土谷『おっ?さすが捕手の雪村。気になるか?』


雪村『まぁ。データがあるのとないのとでは全然違うので…』



彼がキャプテンで捕手の雪村(ユキムラ)だ。



土谷『まぁそれは今から説明する…。藤城は主に投手主体の守りの野球だ。エースの天堂寺が県内でも指折の速球派で………』




バスの中では早くも天豪三中が藤城中のチームデータを頭に叩き込んでいた…



果たしてどんな試合が展開するのだろうか……?



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