卒業式まであと2週間。オレはいつも通りただぼーっとしていた。
「コウ〜、誰見てんだよぅ?」
「別に誰も見てねぇよ…」
こいつは間宮真。中学3年間同じクラスだった、いわば腐れ縁だ。
「ほ〜、でも視線の先には吉川さんじゃん♪」
「な…」
吉川紗月、オレの…恥ずかしながら惚れた相手。「別に意識した訳じゃ…」
「ふーん」
真の奴にやけてやがる…。
「告んの?」
「まさか…」
否定はしたけど、正直悩みに悩んでた。同じクラスになった時から惹かれてた相手ともう2週間で会えなくなるんだから…