何億年もかけて銀河系は完全した。
いつしか、アンドロメダと融合する時が来るであろう。
遥か彼方に寄せた想いが忘れ去られる日がくるように…
宇宙は果てしなく そして儚い。
「うぅん… ここは
…」
「あれ? みんなは?」
「よこま、何で 私たち こんな森にいるの?」
「みこと… 夢じゃないよね?」
「うん、 有り得ないけど現実だわ。」
「あぁ… 頭が重いなぁ。」
「大丈夫? 私も体が重いよ〜。」
「それより、みこと! 王子の車だよね…爆発したの。」
「よこま〜 あれ間違いなく そうだと思う! だったら、どうしょう!?」
「みこと〜 !」
「あぁ〜ん! 王子〜!」
二人は我を忘れて泣いた。
泣きはらした二人は、思い出した様に携帯を取り出した。
「みんなにメールしてみようか。」
「うん。」
「お恵から着信めっちゃ来てた!」
「私も〜」
「アンテナ大丈夫?」
「ってか、充電がいきなり減ってるよ〜」
「私のは大丈夫だけどね。」
「あれ… 電話通じない… おかしいなぁ。 メールは大丈夫かな?」
> お恵 ゴメン! 私とみこと 何故かアリーナのみんなと はぐれでしまってね〜 知らない森にいるんだよ… 電話したけど 通じなかったし。 王子の車があのトラックと激突して… 爆発するところ、見ちゃったよ! 信じられない… 凄いショック! とにかく ここから脱出してアリーナに戻るからね! 心配しないで。
「どう?送れたみたい?」
「多分ね… さ! みこと、 ここからどこかに行かないと!」
「そうだね!」
「でも、どっちに進めばいいんだろう?」
「あの… よこま〜 あれ何? 」
「ん…?」
少し前から、うっすらと 辺りの霧が晴れてきた。
木々の向こうに見えてきた物…
「みこと… ここって 日本じゃないよね…。」
「何となく…あちらへ行かなくてはならない感じが…」
「え…? 何で?」
よこまとみことの目の前に現れた物…
それは、巨大な宮殿だった。