【1回表2死無走者】
タクの2点タイムリー2ベース(記録上は…)
で2点先制した俺達藤城中。打席には5番の翔が立っていた。
雪村『ランナーいなくなったからここで切ろう!』
主審『プレイ!!』
初球。
バン!!
『ストライ〜ク!』
アウトローギリギリに変化球が決まった。
ショウが少し首を傾げたが、ギリギリ入ってるようだった。
二球目。
ブン!!
『ストライ〜ク!!』
今度は内角低めの変化球に天堂寺が空振りした。
これで2ナッシング。
雪村『バッター合ってないよ〜。次もこれでいこう!』
変化球二球でストライクをとった雪村はわざと大声で言った。
天堂寺は無表情だったが、結局口車に乗せられた形になった。
主審『ストライ〜ク!バッターアウト!!』
高めボール球のストレートに釣られて空振三振…
これで3アウト。
曾我端『よし!しっかり守ってけよ!!』
曾我端さんが檄を飛ばし俺達は守備位置に散った。
【3塁側天豪三ベンチ】
土谷『さぁ〜2点取られたけど、切り替えてこう!!
相手の投手、天堂寺君は直球でグイグイ押してくるタイプだっ!
一巡目はまず好きに打っていいから、まず2点取り返そう!』
天豪三『はいっ!』
打席に入る前の1番バッター冴木は2番の辻村と何やら話をしていた。
冴木『あいつ(天堂寺)速くね?』
辻村『初回から仕掛けてけば?』
冴木『面白いかも…2点も取られちゃったしな〜さっさと取り返すか…』
辻村『そうだな。頼むぜ!1番』
やがて投球練習も終わり、冴木が打席に入った。
主審『プレイ!!』
遂に天豪三中の攻撃力がベールを脱ぐ。