めでたく結婚が決まった伯父は、家を出てアパートにすみはじめた。
祖父母がいて、オマケに姪までいるのだから、仕方がない。
伯父は男の子二人を授かったが、そうなると生活が苦しくなったようで、土曜日になるとやってきて、ご飯をたべ、たらふく酒をのみ、一家揃って泊まっていくようになった。当時2才と3才のいとこの遊び相手はもっぱら私で、年の離れたそのいとこ逹と遊ぶ事は、私には苦痛でしかなかった。祖母も毎週のおもてなしは、本当に嫌そうだったが、可愛い孫見たさで仕方なくやっているようだった。
そうこうしているうちに、とうとう長男だから、という理由で、同居する事になってしまった。
困惑気味だが、ちょっとうかれている祖母と、自分の生活が二人のいとこに乱されてしまう、と憂鬱な気分の私、そして何も考えていない祖父。
伯父一家の引っ越しによって、今迄の生活が、ガラリと変わってしまうのでした。まず、小さな子供の世話がある為叔母は専業主婦で、今迄半日仕事にでていた祖母は、夕方迄仕事を増やし、私は学校から帰ると、二人のいとこにとびつかれ、夕食迄の時間を一緒に遊んであげなければならず、変わらない生活は祖父だけだった。