aki-第3章-?

1003  2007-12-29投稿
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「単刀直入に言います。
唯さんと晶斗のご関係は何なのですか?
一体、晶斗に何をしたの?」
加菜の目は、既に答えを知っているように思えた。



「それを知って、加菜さんはどうするつもりなのですか?」
私の言葉に、加菜はまた右耳に髪の毛をかけなおした。



「薄々、気付いてました。晶斗とあなたの事は。」
そう言ってみても何も言わない私を確認してから、加菜は続けた。

「半年くらい前から、本当に微妙に少しずつ晶斗の私に対する態度がかわりました。何かあると思い、晶斗の携帯を見ました。
そこにはあなたの名前がたくさんあって…。」
加菜の言いたい事は良くわかる。


ただ。


この時ばかりはあきへの想い云々よりも、加菜のこの態度が私の女としてのプライドというものを改めて確かめさせてくれていた。



きっと加菜は、私よりも女らしさを持っている。

だから、嫉妬をして、その気持ちの原因が自分自身のわけでもないのに、原因の彼…あきと恋人同士という関係を今も崩すつもりはない。

そして、私だけに原因の矛先を向けている。



典型的すぎるくらいの女性。



私とは真逆すぎて、ある意味の嫉妬を私は改めて覚えていたのだ。



「あなたの事を晶斗に聞いたら、あなたの事を好きだと言って、私達は別れようと言われた。」
とうとう加菜の目から涙が一粒落ちていく。

その涙が丁度テーブルのコーヒーカップのすぐ隣にこぼれた瞬間、私の頭の中で嫉妬という闇が広がっていった。




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