「パソコンや職員室の電話でも連絡とれるかどうか確かめてみたらどうかな?」(洋) 「そうだよぉ連絡できるかも!」(ハル) 「じゃあ俺職員室行ってくる、誰かパソコン室行ってくれる人?」(浩太) 「僕が行くよ」(洋) いつもはあまり目立たない洋が今は積極的だった。 「じゃあ…あたしはこのことを他のクラスにも話してくるね、連絡とれたとしても外に出るのは危ないから…」(アヤ) 「じゃ、あたしもぉ」(ハル) 他のクラスメイトも役割を分担して教室を出た。 だが結局職員室の電話もつながらなかった、Eクラスに戻る途中Aクラスによっていった。 他のクラスはアヤ達が事情を話したこともあってか静まり返っていた、だがAクラスだけは文化祭で演奏するエレキギターの音や騒ぎ声がして相変わらず騒がしかった。 「あ!浩太ぁ!」(翔太) 「みんなに何があったか話したか?」(浩太) 「話した話した!でもみんな信じてくんないのよぉ」(翔太) 「やっぱり…」(浩太) 「浩太から言ってやってよ!な!」(翔太) 「はぁ…わかったよ」(浩太) Aクラスに入って事情を話した、だが予想していたとおりみんな聞く耳を持たなかった。 「バカにしてんのぉ?優等生くん!」 バカにしたように洋介が言ってきた。洋介はいつもヘラヘラしていて何か好きになれない。 「だから?どうした?」次に口を開いたのは京助だ、Aクラスのボスみたいな存在だ 「今は危険だから外にでないほうがいい、外部にも連絡できない状態だし」(浩太) 「お前、命令してんの?優等生クラスだからか?」(京助) 「そういう訳じゃない」(浩太) 京助は立ち上がりゆっくりとこっちに歩いてきた、クラスは急に静かになった、殴られるかもしれないと思い少し身構えていた。 そのときだった。 突然教室の蛍光灯が消えた。 「何何!?消えた!ちょ〜こぇ〜よ!」(洋介) 「ブレーカーが落ちたのかも!」(翔太) また教室が騒がしくなり他のクラスでは女子の悲鳴が聞こえる。 ガシャン!ガラスが割れる音がした、ベランダのほうからだ。 誰かが倒れているのが何となくわかった。 「ん?お前誰!?」(翔太) 倒れているのは洋介だった、その横に誰か立っている。