−というわけなので気をつけて冬休みを過ごすように…
「まったく校長は話しが長いんだよ」
「清!今日カラオケ行かないか」
幼なじみの山崎佑、幼稚園からの仲だ
「わりぃな!親が旅行で妹と二人なんだ」
「そうか、大変だな」
「また今度な」
終業式も終わりこれから約3週間の冬休みに入った
校門を出た先に智恵が白い小さな手に息を吹きかけながら俺を待っていた
「お兄ちゃん遅い!」
「悪い悪い、昼飯何食べたい?」
「遅れた罰としてお寿司ぃ〜!」
怒りながらも少しの笑みを浮かべてそう言った
「奮発すっかな!行くぜ寿司ぃ〜」
俺と智恵は寿司を食べにいった
その間、俺は頭の片隅にアレの存在を気にしていた
「はぁ〜大分お腹パンパンになってきたなぁ智恵」
「も、もっと食べろよ。俺が奮発するのは珍しいぞ」
「じゃあ…イクラいただきっ」
俺はあまり家へ帰りたくなかった
食欲の無い俺を他所に智恵は満腹で帰る他なかった
家に着くと満腹感から智恵はソファに横になった
「食ってすぐ寝ると太るぞ」
そう言い俺はテレビのリモコンを取り電源をいれようとした
すると、俺の目に威圧感を増したアレが見えた
「ここまで延びてきたのか…一体なんだこれは!」
アレはどうやら2階の廊下を突き抜け真下にあるテレビを目指すかのように延びていた
俺は気味の悪さに雑巾を取りに行った
「コイツでも喰らえ!」
俺は強力なカビ取りの液体をかけ、雑巾で力いっぱい擦った
「クソッ!全く落ちやしねぇ」
爪や包丁、いろんな物で引っ掻きまわしたが削れもしない
何時間も奮闘し疲れた俺はソファで寝ている智恵を抱え2階の寝室で寝た