「おはようございます。監督、話があるのですが聞いてもらえますか。」
「言ってみろ。」
「はい、自分なりに考えてみたのですが、自分に先発ピッチャーは無理です。しかしその代わりに打者一人二人なら確実に討ち取れる自信があります。そこで思ったのは絶体絶命のピンチの時に自分が登板し必ずやピンチを凌いでみせるピンチセイバー役を徹底的にしてみたいと思うのですが。」
「やっと気付いたか。俺が日頃から言っていた『運命を変えろ。』とはそういう意味だったんだ。それがわかったのなら俺はもう何も言わない。自分でなんとかしてみろ。」
その言葉に僕は覚悟を決めた。斯くして僕の猛練習が始まった。