目をとじれば暗闇がひろがる。暗闇の中に私の黒く醜い世界がひろがる。心臓の鼓動がズキズキと伝わり傷みを訴えてくる。封印された瞼からしずくが何滴も何滴も流れ落ちる。全身を優しく包み込んだ毛布の中で今日も凍えた私が疼くまっている。未来に多様な可能性を秘めているはずの19歳という若者が,心の中で人生の淵に立たされている。自分という存在が,行き場のない苦しみと闘い,すでに疲れ果ている。
だれが私を必要とするだろうか。生きている自分に否定し続け,トラウマがフラッシュバックする。私は過去の傷が鮮明に暗闇の世界の中に住み着いて離れない。
開放されない今,その心の傷はしだいに自分の身さえも裂いてしまいそうだ。