星に願いを

タダシ  2008-01-05投稿
閲覧数[483] 良い投票[0] 悪い投票[0]



僕の友達の話をします


冬の寒い時期、僕の友達は夜遅くまでコンビニのバイトをしていました。


そのため帰りがいつも遅い時間になり


バイトが終わると自分のアパートまでの道のりを1人で帰ってました


そんなある日


1人で歩いて帰っている途中に彼は不思議な光景を見つけました


帰りの途中にあるマンションの二階


少女がじーっと星を見ていました


結構遅い時間なんだけどなと思いながら


その日はそのマンションを通り過ぎました


しかしその日以来


帰り道でマンションを見ると必ず少女は星を見ていました


まるで何か願い事でもしているかのように


そして彼はそんな彼女を見ているうちに


その彼女のけなげさに恋をしてしまいました。


そして彼は仕事中でも彼女が頭から離れず


しばらくたったある日に彼女に告白する事を決意しました


そしていつものようにバイト終わりの帰り道


途中にあるマンションを見上げると、やっぱり彼女は星を眺めていたので

彼はマンションの階段をあがり彼女の部屋の呼び鈴を鳴らしました


いるはずなのに4〜5回鳴らしても全く出てこなかったので


ドアノブを握ると簡単に部屋が開いたので


彼は部屋入ってみることにしました


奥の扉がきっと彼女の部屋だと思い


そこの扉を開けました


すると目に入って来たのは


首を吊っているその少女でした


彼は驚き腰を抜かしました


彼女は星を見ているのではなく


首を吊った彼女の顔が上がって星を見ているように見えただけでした


彼は頑張って死体を下ろし


警察を呼びました


後から警察に聞いた話ですが


彼女は日頃からあまり人と交流しないタイプの人だったのと、冬の時期で腐敗が進行しなかった為に腐臭がしなかったのが死体の発見が遅れたそうです。


あと部屋に遺書があったらしく


その内容は


彼女はある特定の人に好意を持っていたらしく


「彼にこの思いが伝わらないなら、生きている意味がない」と書いてあったらしいです。


彼女は首を吊って死んだ後もなお


彼に思いが届くように


星に祈っていたのでした。




投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 タダシ 」さんの小説

もっと見る

ホラーの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ