無の世界〜大好きな君〜5

トゥーー  2008-01-05投稿
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僕はえみと居ると、生きたいと思える。

優しくない世界がうんざりって言ってた僕が、生きたいって、、、。

だってえみと居ると優しい世界だから。

わかったんだ。

優しくない世界だけじゃないって。

優しい世界があるんだって。






ありがとう。







だから僕も、えみに何かしてあげたいんだ。
僕は考えたあげく、えみは悲しんでるんだと思った。
それを表に出せないだけなんじゃないかって。

だから、、、
今日僕は飛び降りた、、、、、










きっとお母さんが、亡くなって悲しんでる。
人が死ぬ悲しみを知ってる。


感情が無いなんて、、、
そんな事ない。
えみ自身に教えてあげたいんだ。君には感情があるって、、、








僕は思いっきり柵めがけて走って飛び登り、飛び降りた、、、

いや、飛び降りようとしたその瞬間、、、

















だめ!!!!
死んじゃだめ、、、






走りながら僕に近付き、
そして、僕のそでを強く握り、、、




もう、誰かが死ぬのは嫌。死なないで、、、

声にならない声で、確かに、そう言った。






周りに居た看護師達が集まって来て、僕を引き止めた。
僕は素直に、柵をまた登り屋上の中へ戻った。


するとすぐに引き連れていかれた、、



えみと目が合った。

泣いていた、、、








一緒に笑いたいって思ったのに、悲しませちゃったな。
ごめんね、、、

でも、嬉しいんだ。
だって、そうだろう。

えみにはちゃんと感情がある、、、






そして、ありがとう。
僕なんかの為に悲しんでくれて、、、











それから、3ヶ月もたった。
あの事件以来、僕は鍵つきの病棟へ移された。
病棟から出る時は、必ず看護師も一緒に行動して。
僕は屋上に出入り禁止になった、、。


でも、別にいいんだ。
えみに、えみ自身に感情がある事を伝えられたから。









看護師さんから聞いた。

えみはあの日ずっと泣いてたって。
あの日からは、カウンセリングでもちゃんと自分の気持ちを本当に少しだけど、話すようになったって。









良かった。






それから半年、
今日、僕は退院する、、、

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