「何だったのよ、さっきのは?」
「唐辛子とハバネロの粉末ミックスだ。どんなやつも涙が止まらないぞ。」
「そうだったの?」
「あーっ、もう限界・・・」
どれくらい走っただろうか?流石に限界だ。
「そうね、結構走ったし。」
立ったままであるが束の間の休息。
「一度見つかると逃げるのが大変だからなぁ・・・」
恐らく既に全ての兵士に噂が回っているであろう。
『タッ、タッ、タッ・・・』
「ヤバイ、誰か来た!」
とりあえず一番近くにあった扉を開き部屋の中に身を隠す。
「行ったみたいね。」
足音は遠ざかって行った。
「危なかった・・・」
足音を聞く限りは10人以上いたと思う。
「まずいわね・・・」
『いたぞ!こっちだ!!』
「あっ!」
兵士が一人こちらを見ている。
「わざわざやられに来たか!!」
ハバネロ弾を投げるフリをする。
「ギャッ!!」
どうやら驚いて逃げて行ったようだ。
続く・・・